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新社会人へのエール

 

先日、ある学校の卒業式で祝辞をする機会をいただきましたので、一部紹介いたします。

 

「これから社会人となる皆さんは、期待と不安を抱えていることでしょう。私もとても不安でした。「同僚とうまくやっていけるだろうか」「仕事は覚えられるだろうか」などキリがありません。これまでは、ご両親や先生などから守られてきましたが、これからの新しい環境では、自分一人で一から「人間関係」を築きあげなければなりません。仕事は多くの人の協力があって成り立つので、できたら人と良い関係でいたいですよね。でも、「自分に何ができるの?」「どうしたら仲間として認められるの?」と、まだ心配はつきません。でも安心してください。

私の経験から言うと、良好な「人間関係」を築くには、その土台である「信頼力」を高めることが大事です。能力や知識は、これからじっくりと身に着けていけばいいのです。その「信頼力」についてお話をします。

相手との信頼関係や安心度の強弱を、預金通帳の残高に例えたものを「信頼残高」と言います。相手の信頼を損ねることになる行為が「引き出し」で、逆に相手からの信頼が増すことになる行為が「預け入れ(チャージ)」です。具体的には、遅刻や無断欠勤、さらには人の悪口を言うと「信頼残高」が減ります。それに対して「信頼残高」を増やすには、その逆をするだけです。皆さんは、まだ仕事は先輩にかないませんが、先手で挨拶をする。呼ばれたらすぐに返事をする。散らかっていたらすぐに片付ける。約束の時間を守るなどをすることです。

これらは、立場や年齢を問わず、互いの信頼関係を築く土台となります。もし、あなたが約束を破ることがあったら、素直に非を認め真摯にあやまりましょう。さらに、困っている仲間を見かけて、声をかけたり、優しく接すれば「信頼残高」は増えるので安心してください。・・・・」

さて、みなさんは「信頼残高」増やしてますか?