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★9月号 元気風通信★


◆◆賃上げ促進税制の改正◆◆


賃上げ促進税制(所得拡大促進税制)について、令和6年度税制改正が行われております。

 

賃上げ促進税制とは、対象となる法人や個人事業主において給与等支給額が一定以上増加したときは、その増分に応じて税額から特別控除ができるという税制上の優遇措置です。

中小企業の場合は役員や個人事業主とその特殊関係者(親族)を除いた雇用者給与等支給額が前年度と比べて1.5%以上増加している場合に増加額の15%を法人税額又は所得税額から控除を受けられます。また、雇用者給与等支給額の増加が2.5%以上であれば税額控除率を15%上乗せ、教育訓練費が前年度から10%以上増加の場合税額控除率10%上乗せで最大控除率は40%となります。

 

例として前年度の雇用者給与等支給額が500万円、今年度の雇用者給与等支給額が510万円だった場合は増加率が2%となり、増加額の10万円の15%、15,000円が税額控除となります。

ただし、税額控除額は法人税額又は所得税額の20%までという上限があり、税額控除額が超過する場合があります。

 

令和6年度の税制改正ではこの超過部分について5年間の繰越ができる制度が新設されました。これにより、従業員の賃上げはできたものの、結局赤字となった場合でも、控除額の繰越しができるようになったため、賃上げによる減税効果を翌期以降に活かすことができます。また、税額控除率の上乗せ部分についても要件が新設され、追加で5%、最大45%となっております。

こちらの税制改正の期間は令和6年4月1日以後開始の事業年度に適用となっております。

 

基本的に雇用者給与等支給額の増加額に対する割合となりますので、増加幅が大きいほど税額控除の金額が大きくなります。また、この特例税制は事前の届出等が不要のため、従業員に対する給与賞与の支給額が増えている場合には決算、確定申告の際に別表の添付を行いましょう。

                                        (大分事務所 N.Y)

 

〇〇やさしい運転〇〇

 

みなさんは普段どんな運転をしていますか?気分のいいときはゆったりと運転ができていますが、考え事をしていたり、疲れているときや怒っているときはスピードが出すぎたり、運転が荒くなったりしてしまいます。信号待ちで周りを見ても窓から腕をぷらぷらしている方、電話で話している方などいろいろな運転のスタイルが見受けられます。先日散歩中に、信号のない横断歩道で高齢の女性が道路を横断しようと車の流れがとぎれるのを待っている場面に遭遇しました。ある運送会社のドライバーさんがしっかりと一旦停止し、窓から顔を出して「おばあちゃん、どうぞ~」と声をかけていました。そのやさしい気遣いに心が温まるとともに、「あぁ、この人に荷物を届けてもらったら嬉しいだろうな」と思う出来事でした。業務中であれば自身の運転は会社の顔になります。余裕を持っていつも気遣いあるやさしい運転を心がけようと感じさせる出来事でした。

                                        (別府事務所 R.K)