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★4月号 元気風通信★

 

◆◆相続の手続きの簡略化◆◆

 

相続税の申告のご依頼を受けたときに、亡くなった方(被相続人)や相続人の戸籍謄本を揃えてもらいます。名義変更や相続税申告のときに、たびたび戸籍謄本が必要だからです。

 

■相続では出生から亡くなるまでの戸籍が必要

 相続では、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本を揃えます。相続人を確定するためです。現在の戸籍

 では、過去の記録が省略されるため、例えば、前配偶者との間の子、認知した子や養子がいないか確認しま

 す。死亡の記載がある戸籍を取得し、転籍や結婚等を手掛かりに過去の戸籍をたどり、出生までさかのぼりま

 す。定額小為替を該当の役所に送って取得する手続きが必要ですし、また、出生、昭和の改製、引越しで転

 籍、結婚、平成の改製等で4、5通ぐらいになり、費用も掛かり、戸籍が数十通の束になることもあります。

 

■職権で戸籍を取得ができます

 相続人からのご依頼があれば、相続税の申告で必要な場合に限り、職権により当事務所で戸籍謄本をとれま 

 す。

 

■法定相続情報証明制度

 せっかく揃えた数十通の戸籍謄本を、A銀行に提出、返却、次にB銀行に提出、返却を繰り返すのは時間がかか

 り大変です。そこで、2017年度に「法定相続情報証明制度」が誕生しました。戸籍謄本と相続関係を表した図

 を、法務局に持参すると、登記官が確認して一覧図を無料で発行してくれます。当事務所でも対応していま 

 す。

 

■今後の予定

 法務省では、本籍地の役所だけでなく、最寄りの役所でも戸籍謄本が取れるよう準備が進んでいます。               (所長 蔵前達郎)

 

□□賃上げ税制の詳細□□

 

顧問先様のところでも賃金UPの動きがでておりますので、先月に続き、賃上げ税制について詳細をお知らせいたします。なお、以下の内容は中小企業者向けです。

 

□賃上げ税制とは

 中小企業者等が、前年度より給与・賞与を増加させた場合に、その増加額の一部を法人税から税額控除できる

 制度です。

 個人事業者の場合は所得税から税額控除できます。

 ただし、法人税額又は所得税額の20%が上限です。

 

□通常の要件

 雇用者の給与(注1)が前年度と比べて1.5%以上増加

  ⇒増加額の15%を法人税から控除 ・・・A

 (注1)   役員及び役員の親族の給与は対象外

 雇用調整助成金等は給与から控除

□上乗せ①

 雇用者の給与(注1)が前年度と比べて2.5%以上増加

  ⇒ 税額控除率を15%上乗せ ・・・B

 

□上乗せ②

 教育訓練費の額が前年度と比べて10%以上増加

  ⇒ 税額控除率を10%上乗せ・・・C

 

□控除率は

 Aのみ  15%

      A+B   30%

      A+C   25%

      A+B+C 40% の組み合わせが可能。

 

□注意点

 ・教育訓練費の内容はなんでもOKにはなりませんので事前に会計事務所に確認してください。

  ・教育訓練費については、以前までは申告書に添付義務がありましたが、会社での保存義務となりました。必 

  ず教育訓練費の明細書(実地時期:内容・受講者・支払証明)作成してください。

 

              (大分事務所 野尻)

 

〇報酬が動機を阻害する〇

 

今年10歳になる娘がお皿洗いなどのお手伝いをしてくれるようになりました。親ばかではありますが、いい子に育ってくれたなぁなんて思って、お小遣いを渡していました。しばらくすると、お小遣いがないとお手伝いをしなくなってしまいました。ただ、この原因は私にありました。初めは、お手伝いをしたいという娘の気持ち(内発的動機)からだったのですが、お小遣いをあげることによって、娘の動機が内発的なものから外発的(お小遣い)に代わっていってしまったのです。

このように好きでしていた行動(内発的動機)に、報酬(外発的動機)を与えることによってやる気がなくなってしまう現象のことを「土台を壊す・弱体化させる」とうい意味の言葉である「アンダーマイニング効果」と呼びます。勉強をしなかったら、お小遣いをあげるともっと勉強をするようになるのかなぁ(笑) 

  (別府事務所 藤内)

投稿者:広報委員