コロナ渦の中、令和4年6月以降、資金繰りに苦労している企業が多く見受けられます。また倒産・廃業企業も新聞・民間信用調査機関で掲載されることが多くなっています。特に廃業はコロナ渦で急激に起きています。
事業経営は、「資金繰りに始まり、資金繰りに終わる」と言われていますが金融機関は中小企業・零細企業のどのようなところを見ているのか融資審査のポイントを紹介します。
①人について
信頼性:正直かどうか、信義則は重要な要素。
謙虚さ:他人の意見を聴く姿勢はあるか。
計数能力:決算の内容等自分の言葉で説明できるか。
②モノについて
製品力・技術力・サ-ビス・販路・決算書に現れない強みが存在基盤。
③カネについて
売上高・企業のサイズ・主な取引先・利益・資金・
「利益+減価償却費」のキャッシュフロ-が返済財源として重要。
赤字の場合:理由と今後の方針を社長の言葉で説明が必要。
④自己資本・個人資産・借入金の内訳明細、債務超過の場合なぜ存続できたのか。借入金の総額が過大
ではないか。メインバンクはどこか。
⑤同族役員の貸付金は将来的に解消見通しがあるか。
また、売掛金・棚卸資産・買掛金の回転率が著しく増減している場合は要注意。
⑥改善計画
現状分析が出来ているか。経営課題は何か。収支改善計画について社長が説明できるか。
⑦最近の倒産と廃業
倒産とは「広辞苑」によれば財産を使いつくすこと。特に企業が不渡り手形などを出し、銀行取引停止処分を
受け事業を継続できなくなること。倒産は事業が続けられない状態に陥って入る場合を言う。
廃業とは経営者自身が事業を終わらせることを決定した場合をいい廃業を検討する状況は、後継者が決まらな
い、扱っている商品やサ-ビスに将来性がない、などがある。このほかにも、様々な理由で廃業となるケ-ス
はあるが、特に後継者不足は深刻であり、又コロナ渦で将来が不安であり、黒字企業の間に廃業するケ-スも
増加しています。
少子高齢化の影響もあり、今後益々廃業するケ-スが増えていくと思っています。
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