後継者

計数感覚を磨こう③ ~変動費と固定費を出してみよう~

▲新人:原材料費など、売上高に連動して増減するのが「変動費」なのですね。
そうすると、このカレー屋の「変動費」である原価はどのくらいですか?

□所長:カレーライスの原価って、何だろうね。

▲新人:そりゃー、肉、タマネギ、香辛料などの「ルー」と「お米」ですよ。

□所長:そうか、「変動費」である原価は、お米とルーだから、
普通400円カレーだと、一皿当たりは、


売上高   400円 (100%)
原 価   140円 ( 35%
限界利益 260円 ( 65%)

らいかな。

前回もみたように、売上高から変動費である原価を、
差し引いたら、限界利益(粗利益)がでます。

⑤ 売上 - 変動費 = 限界利益

この限界利益の売上に対する割合を、限界利益率といい、
何皿(客数)売上があっても、原則的に限界利益率は変わりません
このお店の場合は、35%となります。

▲新人:このお店、月にどのくらい固定費がかかるのでしょうね。

□所長:ビルのテナントで、おばちゃんとパートさんの二人で切り盛りしてるので、
水道光熱費を経費としてざっとこうかな。

固定費
人件費  40万 
家  賃  20万
経  費  10
合    計  70万円

▲新人:売上の増減に関係なく発生するコスト「固定費」が月70万円必要なんですね。

私は番頭

5月2日の第26回「大縁利他の会」の講師は、御菓子司 高橋水月堂 高橋幹雄代表による
「四代目の挑戦」というテーマで、明治39年創業から現在までの伝統を守りつつ、大分特産和菓子の製造販売で、経営革新への取組みを話していただきました。

その話の中で印象的だったのは、大正11年に二代目に就任した祖父の一太郎さんの口癖が、「私は番頭」といい続けていたことです。
実際は、佐世保に修業に行き本格的な御菓子司を立ちあげたのが二代目なのですが、なぜ「私は番頭」と言い続けたのでしょうか?

番頭さんは、主人のお店を、創業以来伝えられた家訓をまもり、切り盛りしていきますよね。
 二代目は、トップで事業展開をしながら、自分への戒めとして、常に初代の教訓たる商売の原点に立ち戻るため、「私は番頭」を口癖としたのではないでしょうか?

 同じく、四代目が帰郷する前に亡くなった父親である三代目は、口に入るものを作っている以上、自分の手が届くところでの意味で「三店舗以上店を出さない」と言われていたそうです。

 講演の後のグループ討議では、高橋幹雄代表の、対面販売などの経営に対しての姿勢がぶれないことが話題になりました。

 「私は番頭」という言葉を幼いときから聞き続けて、
二代目、三代目の教えが、四代目の血に流れているのでしょう。改めて老舗の重みを感じました

 現在にあわせた経営の革新と、代々伝わる商売の原点という「複眼」を持っているところが、高橋水月堂さんの強みなのではないでしょうか?
高橋幹雄代表も、講演の中で使われていた「温故知新」の意味がじわじわと浸みてきています。

大分産の小麦、米で無添加の「どら焼き」のもちもち感、美味しかったです。

http://www.suigetsu-do.com/


計数感覚を磨こう② ~儲かるためには~

新人:こんなにはやっていたら、相当利益がでるでしょうね。

所長売上を最大に、費用を最小」にして、利益を出すのが儲かるしくみだよ。

① 売上 - 費用 = 利益

すると、必要な売上は

② 売上 = 利益 + 費用

となるよね。

さらに「費用」を、

原材料費、外注費、販売経費など売上高に応じて変わる「変動費(原価)」と、

人件費、地代家賃、減価償却費、租税公課、支払利息など売上の増減に関係なく固定的に発生する「固定費」に分けると、

③ 売上= 利益 + 変動費 + 固定費

となります。

 さらに、売上高から変動費である原価を、差し引いたら、

④ 売上 - 変動費 = 利益 + 固定費

となり、この右側を限界利益(粗利益)とよびます。

⑤ 売上 - 変動費 = 限界利益

   利益 + 固定費 = 限界利益  

 売上高から、売上に比例して発生する変動費を差し引いて導かれるのが限界利益です。
この、限界利益は、固定費に利益を加えたものですので、
限界利益が多ければ多いほど儲かる仕組みになります。

サービスが先、利益は後

昨年3月の東日本大震災から1年がたとうとしています。
震災時の対応についてヤマトホールディングス社長 木川真さんの記事が日経新聞に載っていましたので要約すると、
(1) 輸送網断たれた被災地で社員自ら物資配達
東日本大震災により、地域の約6%の拠点が壊滅し、車両も100台が使えなくなりましたが、そんななか、自らも被災者である社員が被災地のあちこちで自分たちの判断で避難所に集まった救援物資の輸送に自発的に取り組んでいるとの話が入ってきました。

これは、宅急便を始めた故・小倉昌男元社長が唱えた「サービスが先、利益は後」というヤマトのDNAが生きていたからです。けっして利益はいらないといっているのではないが、利益の追求よりサービスを向上させるほうが、結果的に利益も付いてくるという信念です。

また、その実行を後押ししたのは、木川さんが常々唱えていた「為(な)さざるの罪」という言葉です。正しいと思ったら失敗を恐れず、思い切って行動しよう、何もせず文句や言い訳を言うのはダメという意味です。若手の主管支店長にその言葉が刺さっていて、震災という極限の場で生かしてくれたそうです。

(2)被災地への大規模な寄付
被災地を巡り、宅急便を育てていただいた東北地方への恩返しとして最大限の支援をしなければという衝動に駆られ、宅急便1個につき10円、前年実績からみると130億円にもなる寄付を決め、大きな反響を呼んだ。
対象は水産・漁業と農業、生活基盤の復興再生に限定し、一円たりとも無駄にしないよう使われ方の「見える化」にこだわったので、日本赤十字等への一括寄付はやめました。
ただそのままでは、課税対象となってしまうので、財務省と1カ月半かけて交渉し、結局、ヤマト福祉財団に寄付し、財団に設置された第三者委員会が助成先を決めることで、無税となったそうです。

価値基準の「サービスが先、利益は後」、行動規範となる「為なさざるの罪」が、社員一人一人に浸透している結果です。

為(な)さざるの罪

「為(な)さざるの罪」とは、事なかれで何もしないことによる罪をいいます。
たとえば、会議では発言しなしくせに、後で「実は私もそう思っていました」と言ったり、とっさのときにその場から逃げてしまったりすることです。

別府事務所の前の交差点では、年に1回は車同士の出会い頭の衝突事故が起こります。
幸いにも、けが人が出たような大事故はありません。
当初は、「ガシャーン~」の音を聞いて、2階の窓から事故を確認して、警察署に連絡していました。
しかし、阪神淡路大震災の当時、お互い助け合う姿をTVでみて、事務所で傍観して何もしないのは罪ではないかと思うようになりました。

ある日、 「ガシャーン~」の音を聞き、思わず2階から降りて駆けつけたところ、運転手は臨月の妊婦さんでした。
大丈夫とのことでしたが、念のため救急車を呼びました。
そのおなかの子も、丈夫に育っていれば 中学生になるくらいでしょうか。

また、ある時は、車が横転して運転手が逆さまになったこともありました。
運転手を無事に救出し、ひっくり返った車を元に戻す際には、うちの職員も含めいつの間にか多くの人が手伝ってくれました。
しかも、おもしろいことに車が戻ったら蜘蛛の子を散らすように、皆、職場や家庭に何もなかったのように戻りました。

このように、身近に善意のヒーロー達がたくさんいることが、うれしかったことを覚えています。

何か起こったときに、何も行動しないのは罪です。
普段から、自分の判断基準を磨いてないと、いけませんね。

ハーバード大学 20の教訓

ハーバード大学 の図書館には「20の教訓」が貼られているそうです。
※は私のつぶやきです。
1.今居眠りすれば、あなたは夢をみる。今学習すれば、あなたは夢が叶う。
※ 徹夜明けで、どうしても眠たいときは、コーヒー3~4配分の効果のある「エスタロンモカ(エスエス製薬)」
を飲んでます。カフェイン効果で、結構効きます。
でも、そろそろ、徹夜しないようにするのが先決かな。

2.あなたが無駄にした今日はどれだけの人が願っても叶わなかった未来である。
※ 休みの日には、あれとこれをしようと思って、結局1つのことしかできないことが多いな~

3.勉強に励む苦しさは今だけであり、勉強しなかった苦しさは一生続く。
※ これは、税理士の受験時代に思ったことです。 あの3年間集中して勉強しなかったら今はありません。

4.明日やるのではなく今日やろう。
※ 仕事ができる人は、今日中に仕事を片付ける。
なぜなら、時間がたつほどに内容をわすれ、再度思い出しながらの仕事だと余計時間をロスするから。

5.時間は絶えず去りつつある。
※ 時は金なり、成功の神様は前髪だけといいます。

6.学習は時間がないからできないものではなく、努力が欠くからできないものである。
※ 仕事は忙しい人に頼め! といいますね。

7.幸福には順位はないが、成功には順位がある。
※ 幸福感は、人それぞれですから・・。
ちょっとしたことでも喜べる人は、人生豊かですね。
でも、生活の安定がないと、貧すれば鈍する。

8.学習は人生の全てではないが、人生の一部として続くものである。
※ 習慣化ですよね。でもTVを捨てない限りは無理かも。      

9.学習する事が人生の全てとは言わないが、学習すらできぬものに何ができるのであろうか
※ 「学ぶ」のはじめの一歩は、「真似る」ことです。

10.人より早く起き、人より努力して、初めて成功の味を真に噛みしめる事ができる
※ 人よりも、より量的に多く働くことで、能力の不足を補っています。
飲食も「つきあいが悪い」と言われても・・・・。

11.怠惰な人が成功する事は決してない、真に成功を収める者は徹底した自己管理と忍耐力が必須である。
※ いまから変えられるかな? 

12.時間が過ぎるのはとてもはやい。
※ 最近は、とくに感じます。

13.今の涎は将来の涙となる。
※「よだれ」ですか? また居眠りの話ですね。

14.犬の様に学び、紳士の様に遊べ。
※ 吸収は素直に貪欲に、お金の使い方で人柄がでます。

15.今日歩けば、明日は走るしかない。
※ すぐに取り戻さないと・・・ダイエットに通じます。

16.一番現実的な人は、自分の未来に投資する。
※ 自己投資ですね、決して自分から離れるものではないですから。

17.教育の優劣が収入の優劣
※ 反対もいえますか。東大生の親の平均収入は高いと聞いたことがある。

18.過ぎ去った今日は二度と帰ってこない。
※ 5.12と同じ

19.今この瞬間も相手は読書をして力を身につけている

※ 読書している人は、いろんな引き出しをもっています。

20.努力無しに結果無し
※ 継続は力

学生むけに、人生の教訓をうたってしますので、ややしつこいところもあります。
ハーバード大学だったら、サンデル教授のように、もっと気の利いた教訓のはずではと思っていたところ。
この教訓にはねつ造論もあるようです。

本物でも、ねつ造でもいいですが、20のうち、3つは実践していきます。


社長が恐れるもの

 小泉純一郎元総理大臣の主席秘書官を勤めた、飯島勲さんの記事(雑誌「プレジデント」2012 1.2号「リーダーの掟」)を紹介します。
長野県駒ヶ根にある東証一部上場の企業のトイレに、次のような掲示があったそうです。

『社長が恐れるもの』として、『危機感のない社員』とある。その下には、
「毎日が倒産に向かう力との闘いだ。
厳しい時代こそ、勇気をもって闘った企業だけが強くなれる。
90年かけて築き上げた会社の余力は1年でゼロになる。」 

そして、飯島氏は「夜の11時を終業時間の夕方の5時と思って働くくらいの気合いが必要だ。」と述べている。
これは、リーダーやリーダーを目指す人へのアドバイスです。

ところで、全体の労働時間もずいぶん短くなっています。
ちなみに、OECDの労働時間の各国比較をみると、日米が逆転してアメリカの方が労働時間が長くなっています。
また、欧州では、時短から反転に転じている国も多いそうです。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3100.html

だらだらとする残業はすべきではなく、集中して生産性を上げなければなりませんが、社会経済生産性本部が2004年の労働生産性の国際比較によると、日本の労働生産性は、OECD加盟30カ国中第19位と、とくにホワイトカラーの生産性が低くなっていました。
そういった低い生産性のまま、時短で労働時間が短くなっていれば、日本から活力がなくなっているのも頷けます。

[ 昔 ]   労働生産性低い × 労働時間長い ・・・・ →
[ 今 ]   労働生産性低い × 労働時間短い ・・・・ ↓
[これから] 労働生産性高い × 労働時間短い ・・・・ →

、「危機感のある社員」を育て、生活の安定した雇用を守るためには、多少忙しく働いて、一人あたりの売上高(生産性)を高めなければなりません。

「金融円滑化法」再延長

 中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)が、平成25(2013)年3月末まで延長されることになりました。
 今年3月末に、1年間延長されたので、再延長となります。、
 円滑化法は、中小企業向けの貸し付け条件変更などに柔軟に応じるよう促していて、この2年間で、貸付条件の変更などの実行率が9割を超え定着したが、一方で、貸付条件の再変更などが増加していました。それに加え、東日本大震災や円高などにより、中小企業の資金繰り環境が厳しいことに配慮して、今回再延長されることになり、来年の通常国会に同法改正案を提出する見込みです。
 しかし、金融機関側からは、条件変更を何度も繰り返す企業があるなど借り手のモラルハザード(倫理の欠如)につながるとの指摘もあり、今回の再延長を最後に、制度を平成25(2013)年3月末で打ち切る方針です。

■当初の予定では、来年3月末までで打ち切られる予定でしたので、その後の影響を心配していましたが、1年間再延長となり、少しほっとしました。
しかし、今回は、出口(返済開始)戦略を進め、ソフトランディング(軟着陸)を図っていくために延長されたのであるので、中小企業者自身の積極的な経営改善等への取組みが求められています。具体的には、「経営改善計画書(実抜計画)」の見直しと、計画と実績の検討がより厳しくチェックされるでしょう。

ひと手間とサービスは違う

 長いデフレ経済で、とことんまで単価が下がってしまい、働いても利益が出ない状況で、
先々の心配から、売上を追いかける傾向にあります。
 昨晩は、昔、ある会で執行部をしていた仲間と久しぶりにあいました。
そのうち一人が、独立した際に、大先輩の社長から


「いいかい、仕事をしたら、その仕事で終わらせず、ひと手間かけなさい」

とアドバイスをもらったそうです。

ひと手間とは、ちょっとした手間、ちょっとした工夫や作業、などという意味で使われる表現です。

雨の日に、新聞がビニールに入って配達されると、れしいですよね。
外食しても、この旬の食材について、ちょっと説明されると、おいしさが広がります。
修繕でも、依頼された箇所だけでなく、その周りも点検してくれるとたすかります。

我々であれば、毎月の試算表や決算書のポイントにラインマーカーを引くとか、
部門別損益ができるように、取引先別に売上高が把握できるようにシステムを変更していくことですか。

「ひと手間」は、ちょっとしたことですが、効果が絶大です。
また、一言言葉を添えないと伝わらないところでもあります、ただし、説明がくどいと逆効果ですが・・・。

常に、どうしたら喜んでもらえるのかを考えていたら、「ひと手間」も負担にはならず、お客様が望んでいることが見えてきます。
「ひと手間」はサービスとはちよつとと違います。

サービスは、本来、対価をいただけるのにもらわない場合をいい、
ひと手間は、職人のこだわりをいう

・・・なにか日本人らしいです。

敬天愛人

今日は、西郷 隆盛の命日です。
134年前の、明治10
年(1877年)9月24日に、49歳で、鹿児島の城山にて自害しました。
先日の鹿児島での会議の後、事務所の辻君と、新幹線の待ち時間を利用して、ラーメンののぼる屋と西郷さんのお墓参りをしてきました。






西郷南洲顕彰館で、県指定文化財書跡「敬天愛人(けいてんあいじん)」の複製品を買いました。

この「敬天愛人」とは、西郷隆盛が好んでよく使い、揮毫した言葉で、「天を敬(うやま)い、人を愛する」と読みます。
その書跡についていた説明文に、その意は、
南洲翁遺訓

第二十一条 
道は天地自然の道なるゆえ、講学の道は敬天愛人を目的とし、身を修するに克己を以もって終始しせよ。
第二十四条
道は天地自然の物にして、人は之を行うものなれば、天を敬するを目的とす。天は人も我も、同一に愛し給ふゆえ、我を愛する心を以って人を愛する也。

とある。・・・・
内村鑑三が「代表的日本人」で、西郷の敬天愛人の思想は、キリスト教に極めて近い位置にあると述べています。
西郷の敬天愛人は、儒教の仁愛、仏教の慈悲、キリスト教の愛を統合した普遍の価値として認識する必要がある。実践にあたっては日本人的心情「誠(真心)を尽くす」ことを求められた。

そうか、儒教の影響だけでなかったんだ!と新発見をしました。